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2021クラファンご支援に感謝!|30歳という節目と老い|しめさば



こんにちは!活動報告3回目の更新になります。しめさばです。そしてクラウドファンディングも、たくさんの方にご支援いただいて大感謝です!そのクラウドファンディングも、少しずつラストスパートに近づいてきました。最後の最後までご協力、よろしくお願いいたします!


さて今日は少し、年齢について考えていることを話したいと思います。

私は現在29歳、今年30歳になります。この30歳という年齢、ライフコースの中でも一つの大きな区切りであり、転換点であると思われているとおもいます。異性愛者であれば30歳をむかえるころには結婚をして子どもをもうけて…と、規範的なライフコースはそのように語るのかもしれません。しかし、LGBTの多くはこうしたライフコースをたどることはできないので、将来の見通しを描くことができない。



少しゲイだけに限った話をすると、ゲイのあいだでは「若さ」に対する規範意識がとても強く、一般的に考えられているよりも早い時点で「老いている」とされることがあると言われています。

たとえばゲイのあいだでは、人によっては20代半ばを過ぎたごろから「ババア」と呼び合い(「ジジイ」ではなく「ババア」と呼ぶのがなぜか慣習)、「自分はもう若くない」「あんたはもう若くない」と、冗談まじりで言い合うことがあります。

こうした状態は、学術的には海外では「加速された老い(accelerated aging)」と呼ばれていて、たとえばレズビアンと比べてもゲイのあいだでその傾向が強いと論じる論文もあったりします。



ゲイ男性間の性的な欲望が魅力としての若さを強調してしまう傾向にあること、結婚や子育てなどの節目がなく老後に将来を見出せないがために「若さ」を維持しようとする姿勢が強いこと、こうした若さの強調が、逆に「老いている」という意識を早い段階で意識させること…加速された老いの背景には、こんなような理由があるのではないかと僕は考えています。


老いに対する不安、その解決法の一つが同性婚になることは間違いありませんが、現段階でパートナーシップというものを求めていない私個人としては、同性婚はそれほど、自分の未来にリアリティを持たせてくれるものではありません。もっといろんな、たくさんのビジョンが、ほしい。


パレードはLGBTの未来にいろんなビジョンを与えることができるのかは、まだわかりませんし、パレードがすべてを担うことはとっても難しいと思います。もちろんできれば、それに越したことはないけどね。



ただ少なくとも、パレードよりもそうしたビジョンを私たちに与えてくれるのに長けているものはあります。それが映画、マンガ、小説などの物語作品です。ちなみに私はゲイ映画をメインにLGBT映画を見たいという欲求が高まったのは、比較的最近のことです。そしてこれは偶然ではなかった感じがします。


2020年3月まで長い長い学生生活を送っていた私は、その4月に人生で初めて就職をしたのでした。「社会人」です。「大人」です。年金も払い始めました。新しい保険にも入りました。いろんな税金も払い始めました。学生として、「こども」として、猶予されてきた未来が、老後が、自分の前に差し迫ってきたのです。そんな時に求め始めたのが、映画などの物語だった。これは単なる偶然だとは、到底思えないのです。



映画などは確かにフィクションですが、フィクションだからこそ描ける未来がある。もしいろんなビジョンがあるのであれば、もしかしたら加速された老いはポジティブに働くこともあるのではないかと思っています。いろんなビジョンを手元に、老いを先取りして、将来設計ができるかもしれない。むしろいろんな可能性を秘めた老いが、楽しくなるかもしれない。


さて、今日も寝る前に、一本映画を見ようかな。


社会や世の中を変えていきませんか?

みなさんと一緒に!




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