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2021クラファン挑戦中!|世界が変わる四半世紀の虹色の戦争|暢華

更新日:2021年7月14日



2021年のクラウドファンディングに挑戦中のさっぽろレインボープライド。札幌市でLGBTsの地位向上を目指すパレード型の活動は25年前に始まりました。


四半世紀に渡る虹色の戦争で世界がどう変わったのか、どんな社会に変貌するのか。

2年目の戦いに挑むトランスジェンダー暢華(のぶか)、私目線で過去と未来を見つめてみました。



さっぽろレインボープライドは、LGBTs(性的マイノリティ)に対する差別の解消や権利主張を目的に行われるパレード型のイベントなどのこと。

札幌市でこうした活動が初めて行われたのは四半世紀前の1996(平成8)年。「レズ・ビ・ゲイ プライドマーチin札幌」という名称で、東京に次いで国内2番手として開催されました。



当時の私は当事者という自覚は全くなく、自分自身のセクシャリティに妙な違和感がありつつも自分が何者かわからず、「私はきっと変態」と思いこんでいました。

長年横浜市内や東京都内で暮らしていたこともあり、当時札幌市でそんな活動があったことすら知りませんでしたし、東京での開催を認識したのはもっと後年。カミングアウトしたのも近年です。

1996(平成8)年ってどんな年だったか覚えていますか?学生さんの多くは恐らく歴史の教科書にあったほんの1ページに過ぎないかもしれませんね。


茶髪ロングヘア―でキュッと細眉メイクの小麦色女子が、ミニスカ×厚底ブーツや生足×ルーズソックスで、小室サウンドに溢れかえる街を闊歩していた時代。


安室奈美恵にインスパイアされたいわゆる「アムラー」や「コギャル」と、連ドラ「ロンバケ」出演のキムタクに触発されたロン毛腰パン男子「ギャル男」が、この年日本初上陸したスターバックスコーヒーに押し寄せ、プリクラを見せ合いながら「チョベリグ(超very good)」「チョベリバ(超very bad)」と謎の和製英語を発したかと思うと、「自分で自分をほめたい」と妙に自画自賛していた世の中です(多分!?勝手な妄想です)。


「Yahoo! JAPAN」が日本初のポータルサイトとして登場したのもこの年。SNSなんて言葉どころか概念すらなく、メールも市民権を得ておらず手紙の時代です。

スマホどころか携帯電話という文明の利器すらあまり普及しておらず、連絡手段はポケベルの独壇場。これが史上最強のハイテク機器でした。


ポケベルを打つため公衆電話に長蛇の列ができ、恋人には「14106(愛している)」と電話のプッシュボタンを押して言霊を送信。

誰かと待ち合わせをするなら「0906(遅れる)」「310216(喫茶店=さてんにいる)」など、数学の教科書には載っていなかった不思議な数列を押し、学校の先生は教えてくれなかった演算でもはや暗号と化した数列を解読しながら連絡を取り合っていました。

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少なくとも私はセクマイ事情に無知だったこともあり、この頃の日本でセクシャルマイノリティとかトランスジェンダーなどという言葉を見たことも聞いたこともありませんでした。

メディアで見聞きしたのは、近年物議を醸した「保毛尾田保毛男」という蔑視のお笑いネタくらいかも。



世界に目を向けても、LGBTsの活動が比較的先進的と言われているヨーロッパですら、同性婚はどの国でも認められていませんでした。


1989(平成元)年にデンマークで「登録パートナーシップ法」という「結婚はダメだけど同性同士の関係は法的に保障するよ♪」という制度ができ、2001(平成13)年に世界で初めてオランダで「同性婚OK♪」という法律ができたことを考えると、1996年は過渡期だったのかもしれません。


地球上で一切同性婚が認められていない世の中。ポケベルと固定電話と手紙のほか、スーパーや駅の一角にあった伝言板が世の中の一般的なコミュニケーションツールだった時代。


こんな時代にセクシャルマイノリティが集いパレードを開いていたなんて、改めて思うと驚きしかありません。

どうやって知り合い、集い、確かめ合い、どんな心境で四面楚歌の世界に立ち向かって戦いを挑んだのでしょう。先人たちの意欲と努力と情熱に感服です。


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四半世紀を経た今、同性婚を法的に認める国が多々ある中、日本ではまだ認められていません。トランスジェンダーは戸籍上の性別を変えることができるようになったものの、身体の外科的手術が必須条件です。


とはいえ、札幌市をはじめ地方自治体レベルではパートナーシップ精度の導入が各地で少しずつ進んでいます。生まれ持った性と異なる性の服装を着て街中を歩いても、奇異の目を向けられることが少なくなりました。

学校でも性的少数者に関する教育がなされるようになり、企業内でもLGBTsに関する研修や講習が行われるようにもなりました。


そう考えると2021年の日本社会は、四半世紀前のヨーロッパ諸国で過渡期だった社会の姿と似ている状況なのかもしれません。セクマイ欧州人が来日したら、タイムマシンに乗って25年前にやってきた感覚かしらね!?




もっとも、永田町のお偉い先生方の昨今の発言を見聞きしていると、四半世紀前の欧州どころか「ザ・昭和」って感じますけど……!?


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四半世紀後の2046(令和28)年はどんな世界なのでしょう?


「OK Google、私の今日の気分はハワイよ」と言えば、お部屋のエアコンが作動して一瞬で現在のハワイの温度と湿度になり、心地よい潮風が流れて甘いココナッツオイルの香りがふんわりと。

ほどなくすると窓辺にドローン宅配でサブスクのアロハシャツとウクレレが届き、入れ替わるように私好みのテイストで薄味に仕上げた熱々のロコモコと生クリーム増量のハワイアンパンケーキが届く、なんて世の中かも。


いや、ポケベルの14106からスマホとAIに進化した過去四半世紀の世界の変遷を考えると、25年も先ならもっと進化しているような気がします。

ネットアパレルで巨万の富を築かなくても宇宙旅行へ気軽に行けるかもしれませんし、机の引き出しをあけたらホントのタイムマシンに乗れるかも!?


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2021年現在、さっぽろレインボープライドは、LGBTsが現在置かれている社会を変えるべく、目下活動中です。手弁当の活動を維持していくためにもクラウドファンディングにも挑戦しています。


しかし、四半世紀後の2046年、さっぽろレインボープライドはきっと活動を終えています。


学校でセクマイ教育を受けた世代が世の中の中枢を担う時代。

夫婦別姓や同性婚はあたりまえで、戸籍上の性別変更は容易になる、というより性別欄というもの自体がこの世からなくなっているかもしれません。



みんな違ってあたりまえ。

違いを認め合って生きていくことが成り立つ社会になれば、私たちの活動はもう必要ないかもしれません。いや、必要ない世界になっていることを願います!


偉大な先人たちが挑み、四半世紀かけ少しずつ勝ち進んできた現在の社会。

不条理な世界に終わりを告げる日を夢見て、私は今年も虹色の戦争に挑みます。


社会や世の中を変えていきませんか?

みなさんと一緒に!




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